左利き

元TV屋の人がブログで、ある人のことを「好感度のある芸能人なのに、左手で箸を持つのが残念だ」と書いた。自分は「左利きは直すべき習慣」と躾けられた人間なので、どうも見苦しい、と言う事らしい。
それだけなら「ああ、そういう世代の人はそうかもね」で済んだ話だったのに、最後に「左手は不浄の手」という意味合いの川柳を書いたものだから、一気にブログ炎上。読んだ左利きたちがキレた。
わしもムっとしたよ。
ヒンズー教徒やイスラム教徒にそれ言われたら「宗教観が違うからねぇ」とまだ納得できたけど、彼はたぶん違うと思うし、あんな書き方では公の場で「左利きは汚い」と言われたようなもんだわ。
後日彼は「自分は元左利きで、しつけで直された人間。左利きを貶めるつもりはなかった。でもね…云々かんぬん」と言い訳がましいエントリを上げて、また炎上した。
「でも」は逆接の意味合いがある接続詞。その後ろに続く文が正論で、その前の文は否定されることになる。そら炎上するって。
で、そこのコメントをずっと見ててわかったんだけど。
全く左利きという人はたくさん居るんだけど、それ以外に、「箸と鉛筆だけ直された左利き」が意外と多い。
自分も実はそうなんだけど、自分以外にそういう人にお目にかかったことがなかったのでちょっと新鮮だった。
今まで会った左利きの人は左オンリーの人ばかりだったから、「箸と鉛筆だけ」なんてのは居ないのかなと思ってたんだわ。
うちの母親は全部右に直すつもりだったらしいんだけど、その二つ以外はどうやっても右手では持てなかったので、諦めたらしい。
薄ぼんやりとした記憶の中に、はさみで遊んでる自分の姿があるよ。
母親が右手に持たせる…左に持ち替えてはさみを使う…母親が取り上げて右手に持たせる…。
世の中右手仕様だから、左利きの人はしなくてもいい苦労をする。「あ、なんか使いにくい」というほんの小さなストレスなんだけど、一生その小さなストレスが続く。
そんな思いをさせたくないという親の気持ちもわからんでもない。
でも少なくともわしは、「右手に完全に矯正してくれればよかったのに!」なんて思ったこと一度もないよ。
むしろ「左も使えてなおかつ右もそれなりに使える。両方使えて便利」と思ってる。
矯正が当然、という躾けの人たちはまだまだ居るけど、左利きが当たり前に見られる世の中になってほしいな。

左利き” への2件のフィードバック

  1. ほ~
    私、今、左でも動かせるように練習している。
    ナゼナラ脳を平等に働かせたいからなんだな。
    なにが不浄なのか、よーわからんです。
    カレーは右手で食べるインド人なのか?

  2. 書いたエントリは未だ炎上してるみたいだけど、本人は全くの放置で新しいエントリを次々書いてますね。
    言い訳エントリをUPしたことで、もう話は済んだと言うことらしい。
    ダッシュ村の左利きメンバーの名前(+くん)と、右手、でググったらエントリ見つかるよ。
    両方使えた方が、きっと脳の活性化になるね。どこが鍛えられるんかは謎ですが…。

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