土曜日だったか、Xのトレンドに「エース兄さん」が上がってたんだよね。
「エース」だとワンピのエースや仮面ライダーなど候補はいろいろあるんだけど、「エース兄さん」の書き方だとウルトラマンエースほぼ一択。二次で登場が多くエース兄さんというセリフが日常的にあるのはタロウとゼットさん。ファンの多さを考えるとゼットさん絡みと考えていいだろう。
どういうことなんだとTLをひたすらさかのぼってみたところ、おそらくこれが原因か? と思われる画像が見つかった。
外国(英語圏)のサイトに載ったキャラクター紹介の画像のようなんだけど、身長や体重などのプロフィールが書かれており、出身地の情報が「M78星雲出身」となっていた。
ゼットさんはボイドラ等で「出身地は秘密。そのほうがミステリアスでしょ」と言っており、公式にも記述はなく、はっきり明かされた情報は日本にはない。
19話でエース名付け親設定が付いたことで界隈の妄想が一気に膨れ上がり、現状二人の関係は完全なる集団幻覚で構成されている。
・出身地が秘密と言うことはたぶん光の国の子ではない
・他星生まれで名付け親が居るということは親がいないのでは
・他に同じ容姿の人がいないということは、すでに同族はいないのでは
・他星生まれの子の名を何故エースが付けたのか
・エースは宇宙警備隊だから宇宙の平和を守るのが仕事
・星を無くした一人ぼっちの孤児をエースが戦地で守り連れ帰ったのでは(!)
この辺が特に共有されてる幻覚。そこから先は2次創作の妄想がさえわたる人々によっていろんな幻覚が作られて枝分かれするので割愛する。
そこに「M78星雲出身」とはっきり書かれてしまったので、「もしかして親がいるのでは」「戦災孤児ではないのかも」「エースが育てたんじゃ」「エースと共に暮らしてたんじゃ」「知り合いの子供に名づけを頼まれただけ?」「今まで私たちが見ていたものはいったい」とざわつき始めたのでは予想。
特に強く愛されてる幻覚が「戦災孤児のゼットさんをエースが手元で慈しみ育てた」というもので、それを頭から信じちゃってる層もいるみたい。
このジャンルは歴史が古いこともあり、特に初期のころは「子供が楽しむジャリ番」でしかなかったから、テレビと雑誌とマンガ作品は特に連携もなく好き勝手な部分も多々あったよう。出された少ない情報を我先にと児童雑誌が奪い合い、想像たくましく記事を書いてどこよりも早く出版というのが当たり前だったみたいだし。初めて明らかにされたゾフィーに関する情報なんかが判りやすい例だよね。
血縁関係も、公式が明言してるのはタロウの設定だけだ。最近であればゼロとタイガも明らかだけど。
特に面倒なのは、「児童書設定」なる公式なんだか与太話なんだか判らない、特に訂正もされなかった設定が正史のような顔をして生き残っていること。
エースの孤児設定やセブンの母とウルトラの母姉妹設定なんかも児童書設定だ。
ウルトラ兄弟も初めは雑誌が「本当の兄弟」って勝手に設定して、円谷側が訂正を申し入れて「兄弟のように仲が良い」義兄弟設定になったし。
公式自体曖昧な部分が多く、長命な設定のため隙間の時も多く、そういった意味では二次やる人たちにとっては幻覚を生みやすいジャンルなんだなあ。
それらを踏まえて、界隈の二次やる人たちは結局「私が信じる幻覚を信じる」とグレンラガンみたいな心情で落ち着いたようだ。
まぁ、幻覚と自覚している上でならいいんじゃないかね。
幻覚を真実だと思ってる層はやばいけど。てかそんな層が居たこと自体びっくりだ。
二次創作に描かれているのは全部幻覚と妄想だよお嬢さん方。