切り裂きジャック

週末に映画行ってきた。「フロム・ヘル」。切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)を題材にした奴。
映像的には大満足~。舞台をよく作ってあったし、当時の生活、衣装、どれもリアリティがあって、タイムスリップ感があったっす。紳士の、シルクハットに裏地が赤のフロックコートがかっこよかった。「ドラキュラ都へ行く」みたいで。
それになにより、ジョニー・デップがおっとこまえだった~。
#結局それかい。
んでも、なんと言っても「切り裂きジャック」。猟奇事件の犯人。当然事件の被害者の死体はグロ。特殊メイクの発達のおかげで、これまたかなりのリアリティがあって痛そうだった。切り裂かれたのどが、頭の重みでパクって開くのが…あぁ痛いっ!
#ちなみに惨殺している様子を直接映すシーンはない。チラリズムと音声で、痛さをますますあおる撮り方してる。
事件を簡単に言うと、これは19世紀後半、イギリスで実際に起こった連続殺人。殺されたのは5人の娼婦で、どれも遺体の内臓を持ち去るというショッキングなもの。最後の殺人に至っては被害者に内臓をデコレーションするという猟奇ぶり。犯人は見つからず迷宮入りとなったが、内臓の摘出の手口が人体に精通しているとしか思えない切り刻み方だったため、犯人は医者あるいは医学生、またはそれなりの教育を受けた知識人ではないかというのが有力な考え。それ以外には当時の女王の孫、近くに住んでいた若い青年、フリーメーソンによる制裁など、様々な諸説がある。
なんにしろ、犯人が捕まらなかったことで外野の想像は膨らむばかり。だから今でも切り裂きジャック事件は様々な角度から研究されてるそうな。
こんだけ語ってることから見当ついたかもしれんけど、わし、「切り裂きジャック事件」に関する本を読んだことがあるのだ。そんなわけで事件のあらましは知ってたから、それを映画でいかに表現するのかってのに興味があって観てたわしとしては、前述の通り映像的に大満足。ただ、登場人物の人間関係が事実と違ってたんで、その辺が興ざめかと。
映画作るのに史実通り作ってたら、あんまり盛り上がりもないだろうとは思う。でもアメリカさんの、とにかく恋愛を持ち出したがる映画作りの体質には不満だ。そーゆー映画ならいいんだけど、不必要を感じるものも多々。「フロム・ヘル」もその要素があるが故に、なんか映画の主眼がぼやけてるような気がした。
ま、でも、ホンに関しては人それぞれだろうし。これはあくまでわしの感想で、他の人はそうは思わないかもしれないし。
見に行こうと思ってる人は、行ってね。時代物好きな人は、満足できる映像だと思うから。

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