宇宙人

「宇宙ショーへようこそ」というアニメを観た。2時間半という珍しく長い映画。
内容はジュブナイルSFですね。子供たちが夏休みに遭遇したひとつの事件、というわりとよくあるネタで。
あらすじには「少年少女が偶然助けた傷を負った犬が実は宇宙人で、助けてくれたお礼に宇宙旅行に連れて行ってくれたのだが…」とある。

えーととりあえず、犬の造形が可愛くなかった。

観てる内に慣れたけど。

キャラクターデザインは、若干狙ってる感じですかね。女子が萌えーな方向に向いてる気がする。
男子はどうってことない。

画面の作りこみがすごかった。町の色彩やものの形、雑多な宇宙人など、既存の作品では見かけない形をした、現在の世界に「ない」ものを作り上げたのは感心した。作り手の発想力表現力は卓越していると思う。
その反面、現在の世界に「ある」ものをなぞったものもそこそこあった。そこは「ヒューマノイドの歩む文明はどのみち似たような道をたどる」と脳内補完。

主題になってる少年少女は作中ではほぼ年齢を語っていないので、いくつかぜんぜんわからなかった。
一番大きい少年と、メインの少女は中学生かと思ってたら小学生でびっくり。
台詞がどの子も割りと大人っぽいんだよね。人生経験、喜怒哀楽を一通り通過したような、悟ったようなことを言う。小学生はもっと子供だと思うよ。
ストーリーは二転三転するので飽きることはなかったけれど、後半はちょっとつまらなくなった。ありきたりな感じになってしまって。
前半は子供たちが中心なのだけど、後半は宇宙人が抱えていた過去のからみが出てきて、そのままクライマックスまで持っていく。映画のタイトルも実はそちらが主題で、勇気友情勝利、先読めまくり、みたいな気持ちになってしまった。
過去話はあんまり掘り下げなかったので、熱いバトルをされてもそこにどれほどの気持ちがこもっているのかさっぱり伝わらず、残念なことに。

録画をメディアに残して保存版にしよう!と思ってたけど、後半~クライマックス~エンディングでちょっと温度が下がったので取りやめ。
あと2時間半の尺をもう少し詰めたほうがいいと思った。後半部分をタイトルロールにしてるのなら、そっちの掘り下げにもっと時間を割いて、子供たちのどうのこうのは短くしてもよかったのでは。メインとその他程度の掘り下げにしておけば詰められたと思う。

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