「硫黄島からの手紙」見に行ってきた。
公開されたばかりなので内容はおいといて、雑感など。
メインキャストが全て日本の俳優だったので、日本で作った映画のような錯覚に一瞬陥ったんだけど、スケールのでかさで驚いた。
昨日それに合わせたかのようにテレビで「硫黄島 戦場の郵便配達」という2時間半のドラマやってたんだけど、カメラに映る世界の広さが全然違うの。
テレビドラマということで予算に限界はあっただろうと思うけど、映画のほうは広々とした何もない空間がたっぷり映っていたのに対して、ドラマのほうは背景にある物を大きめに映したり、メインになる物を中心に大きく映したりして、それ以外の場所が極力入らない撮り方。
ロケ地の広さの違いだね。
特撮やCGの使い方も、さすがにハリウッド映画は上手いなと思った。
映画を見た後かなりいろいろ考えたんだけど(考えさせられることが多い映画だった)、これだけいろいろ考えられる理由は何だろう、と思った。
キャストが全体的に淡々としたキャラばかりだった、とか湿っぽさのない客観的な視点で書かれた脚本だった、とか友達と喋ってたんだけど、さっきふと思った。
主人公に当たるキャラクターが居ないんだ。
一応映画のメインは栗林中将がいかにして指揮を取ったか、ということになっている。
もう一人のメインは一兵卒西郷。実際どのような戦場だったかを彼の行動で知ることが出来る。
でもその二人だけを追っているのかというとそうでもなく、心情を語るシーンなどは大体平等に映っていたように思う。
見ている側はだからいろんな人に感情移入して、いろんな事を考えることが出来る。
ドキュメンタリー映画に近いかもしれない。
ちょっとうるうるきたのが、最初の爆撃が来た時、その後で厩舎に駆けつけるバロン西の姿。
もう一つは映画の最後のシーン。
いい映画だよ。
先に上映された「父親たちの星条旗」も観たくなったっす。
あ、エントリのタイトル? 「硫黄」…。