映画消化デー。
今日見たのは「丹下左膳 百万両の壷」。2004年、豊川悦司主演。
WOWOWで先月もやってたんだけど見損ねて、今月の再放送を録画してやっと見られた。
感想というか、1935年版の「丹下左膳 百萬両の壷」も先月は放映してたんだけど、そっちも録画すれば良かったなぁとめちゃめちゃ後悔。
2004年版は1935年版のリメイクということなので、元のヤツも見てみたかった。
丹下左膳っつったら隻腕隻眼の用心棒って知識しかなかったんだけど、1935年当時はかなり人気の時代劇ヒーローだったらしいね。
で、「百萬両の壷」は正当派左膳ではなくパロディ扱いになっていて(原作者が「俺の左膳じゃねぇ!」て怒ったらしい)、でもこれはこれで面白かったので大ヒットだったとか。
左膳ものは見たことがないので何とも言えないけど、2004年版の左膳はホントに面白かった。怒りんぼで文句たれだけど、情に厚くて愛嬌がある。大きな子供みたいなようで、頼れる大人のようで。
1935年版の左膳もそんな感じらしいので、再放送をじっくり待つかねぇ。
そう言えば同じような時期に、TVでも中村獅童も丹下左膳やってたね。
左膳の衣装はやけに目を引いた。
白い着流しの下は真っ赤な襦袢。どうもこれが左膳の定番衣装らしいけど、男のくせに真っ赤な襦袢はすごすぎる。
歩き回る時は左手であわせをめくりあげてる事が多くて、その時はいつも帯から下は半身が赤。
走り回る時は赤がチラチラ、どころか全開。
殺陣のシーンともなればプラスふんどし。
男はいいやね、あそこまで着物乱暴に着ててもかっこよくてさ。ふんどしチラリズムでさえかっこよく見える。
左膳のあの風体は、殺陣でガンガンに暴れまくることを想定してデザインされてんだな。
丹下左膳で検索したらいろいろ出てくる。左膳について纏めてるサイトさんとかもあるし、初心者にはありがたや。
平和な頃の江戸は、侍は仕官の口がなくて浪人だらけだったとか。となると何かバイトをしないと生きていけないわけだけど、大抵が寺子屋開くとか用心棒とか、そんなんだったらしい。
左膳は奥の部屋で寝転がってばかりだったけど、長屋でダラダラしてる居候浪人て感じがよく出てたと思うな。当時の江戸の様子はまあまあ描けていたのでは無いかと思う。
食べ物屋とかがもっと描写されてればなおリアルだったと思うけど、ストーリーに関係なきゃ省略するわね、普通。
昨日はCATVで「旗本退屈男」見てた。平幹二朗主演。コイツも旗本のわりに衣装は派手だわ暴れまくるわで…早乙女主水之介も時代劇ヒーローだなー。
でもあくまでも「お侍」なので、殺陣は流れるように美しく展開する。
TVでも時代劇はやってるけどさ、将軍様とかお奉行とか、火付盗賊改方とか町方与力とか、とにかく「実は権力者」「警察」なわけやん。金さんはちょっと暴れてるかと思うけど、みんな身なりはキチンとしてる。捕り物の時には股引を履いて、初めから裾をからげてる場合もある。
そんなんで見慣れてたからさ、大股開きでふんどし全開、左手で刀ガンガン振り回して大暴れしてる左膳がものっそいガツーンときまして、ハイ。
浪人ものって今あんまりないのねぇ。
丹下左膳に思い入れのある人はイマイチかもしれないけども、単に「痛快時代劇コメディ」というつもりで見れば「百万両の壷」は面白いと思う。
「ここの演技はちょっと…」って思うところもあるけどね。