ケーブルテレビのチャンネル回してたら「野生の証明」やってたんで見た。
1978年の映画だから、公開当時こっちは全くの子供。バイオレンスアクションものなんて当然親が見させてくれるわけもなく(アニメ見るのを許す代わりに「野生の王国」を必ず見ろと約束させられた覚えがある)、銃乱射してるコマーシャルくらいしか記憶がない。後はせいぜい「おとーさーーーん」て女の子が叫ぶんだよね、くらい。
現在のわしはもうちょっと後付けの知識が増えてたけど、それでも知ってることと言えば、「高倉健が、殺した男の娘を育てるお父さん役、薬師丸ひろ子のデビュー作」で好評だったって程度。
前置き長くなったけど、そんなんでちょっと興味あったから見たわけだ。
ストーリーはなんか部分的に破綻してる感があったっす。前半と後半、全然違う。ヤクザとちょっとした銃撃、抗争だったのが、特殊自衛隊と大戦争になっとる。アクションシーンをふんだんに盛り込みたかっただけかなって気がする。
ただ、ぴろ子と健さんの関係だけを見つめると、すげー愛情物語に見えた。
やむを得ずぴろ子の父を殺した健さん、それを目の前で目撃し、記憶を失ったぴろ子。そんなぴろ子を健さんは実の娘以上に愛情を注ぎ、育てるの。ぴろ子も実の父ではないのは知っているものの、常に自分に優しい健さんをとても愛していた。
でもその殺人事件を追う刑事についに真相を暴かれ、記憶を取り戻したぴろ子は健さんを激しく拒絶。
しかしその真相を知ったものはすべて粛正されることとなり、健さん、刑事、ぴろ子は追われることに。自分に怯え、触れさせてもくれないぴろ子をそれでも守ろうとする健さん。
そして、ぴろ子だけでも助けようと単身敵に立ち向かっていく健さんに、ぴろ子が走っていくのだ。「おとーさーーん。おとーさーーーーん」。
……泣いてしまいました。ええ。
その後、死んでしまったぴろ子を背中に負ぶってくくりつけ、勝ち目がないことを知りながら戦車隊に拳銃一つで向かっていくシーンでも泣いた。
なんか「レオン」を彷彿とさせたなぁ。いや、公開は「レオン」の方が全然後か。リュック・ベッソンこれ観てたりして。
アクションシーンはまぁ……日本の映画でよくこれだけドンパチ出来たなって思う。血もびゅーびゅー出るし、金曜ロードショーなら「ピー」が入りそうな台詞絶叫してるし、いろんな意味でよくやったなぁと思う。当時は今ほど規制も厳しくなかったってのもあるけど。
#「お前らみんなキ○ガイだ!キ○ガイだ!」
ぴろ子よかったですよ。可愛くて。海辺を走ってるシーンがエンドロールで流れるんだけど、「お父さんから見た愛娘」視点でラブいです。
刑事がぴろ子にAR18(フルオートの突撃銃)を預けるシーンがあるんだけど、「セーラー服と機関銃」を映画化ってのはこれで決まったんじゃ無かろうかとか邪推した。
話飛ぶけど、日本映画に登場する銃に関する一文をみっけた。ここの「プロップガン」の「日本のプロップ・ガン史(戦後~近年)です」。他のコンテンツも結構おもろい。
というわけで、わしは今から「レオン」を観ます。(^-^)
「マイ・ボディーガード」が『「レオン」から10年、極限の愛、再び』とかゆーキャッチコピーついてるけどどうなんだろうね?